「筋膜調整」とは、筋膜の解剖学と生理学を理解したうえで実施する、徒手による施術です。

筋膜を単なる伸び縮みする線維として柔軟性を高めるような手技ではなく、膜と筋肉の間、膜と膜の間が上手くすべり合うように、組織間の滑走システムを回復させることが主な目的となります。

よって、筋膜調整では、特に筋膜の生理学を重要視しており、生理学的変化を狙った徒手操作と言えます。

 そして、筋膜調整のあとは,からだが劇的に変わります。
例えば,立ちっぱなし,座りっぱなしの状況でも,腰痛や頭痛,しびれなどが気にならなくなります。目の前の作業に集中して取り組めるようになるので,仕事や勉強の効率が劇的に向上します。

 それだけ、可能性を秘めた組織が筋膜であり、その性質を変化させることができるのが「筋膜調整」なのです。

 

なぜ,筋膜を調整するとからだが劇的に変わるのでしょうか?

簡単にご説明します。

筋膜というのは,筋肉をつつんでいる「膜」のことです。
筋膜は層になって重なっています。3枚の下敷きを重ねたものをイメージしてください。
実際には,この下敷き1枚1枚が「膜」です。

それぞれの下敷きのあいだに,油を塗ります。
すると,この3枚に重ねた下敷きは,お互い引っかかることなく,スルスルとスムーズに滑ります。塗った油が潤滑油の役割をしているからです。「お互いがスムーズに滑る」これが,良い筋膜の状態です。

今度は,下敷きのあいだに,水のりを塗ってみましょう。
ベトベトしてしまい,滑りません。これが,悪い筋膜の状態です。

この筋膜(1枚の下敷き)には,痛みを感じとるセンサーがたくさん入っています。なんと,その数は筋肉にあるセンサーの10倍!つまり,筋膜は痛みの原因になります。

筋膜の滑りがよければ,痛みを感じ取るセンサーは反応しないので,痛みはでません。一方で,筋膜が滑らなくなると,摩擦でセンサーが反応してしまい,痛みがでます。

 

筋膜からでるこの痛み。実は,からだで感じる多くの痛みやしびれの原因になっているということが,近年の研究で明らかになってきました。

 

筋膜調整を受けたあと,からだの痛みやしびれが無くなる人が続出するのは,滑らなくなってしまった筋膜がまた滑るようになったからなのです。

 

痛みやしびれが無くなるだけではありません。
ふらつかずに歩けるようになったり,手や脚に力が入るようになり驚かれる人も多くいます。筋膜が滑るようになると,感覚のセンサーである「固有感覚受容器」や,筋肉を収縮させるためのセンサーである「筋紡錘」までも正常に働くようになるからです。

では,どのようにすれば,筋膜が滑る状態に戻るのでしょうか?

その鍵になるのが「ヒアルロン酸」という物質です。
先程説明した,筋膜のあいだの「油」や「水のり」。
実際のからだのなかでは,それらが「ヒアルロン酸」です。

ヒアルロン酸がサラサラしていれば筋膜は滑りますが,ベトベトしていれば滑ることができません。

ヒアルロン酸は,40℃以上の熱が加わるとサラサラに変わる性質を持っているので,マッサージのようなやり方で摩擦熱を与えていきます。

筋膜調整とは05
 

熱が加わったヒアルロン酸はサラサラに変わり,筋膜が再び滑るようになり,長年苦しんでいた痛みやしびれから開放されていくのです。

滑りの悪い筋膜を見つけて,マッサージのような方法で熱を発生させて,再び滑るようにする。その結果,痛みやしびれから開放される。

これが,筋膜の生理学的変化を狙った徒手操作、「筋膜調整」なのです。