筋膜はどんなものなの?

筋膜は結合組織とよばれるものの一種です。

結合組織の主要成分は細胞、線維、細胞外マトリックスであり、この主要成分の割合によって、それぞれの組織の名称や役割が異なります。

線維にはコラーゲン線維とエラスチン線維があります。
細胞外マトリックスは線維と基質からできており、基質の構成要素は水分、タンパク質、ヒアルロン酸を含むグリコサミノグリカン、プロテオグリカンです。


筋膜は疎性結合組織と呼ばれます。
筋肉を直接包み、筋肉に結合する筋膜を筋外膜と言います。
また、筋から筋膜へ結合し、離れたところまで連結させているものを腱膜筋膜と言います。

筋膜の中や、筋肉と筋肉の間、臓器と臓器の間には疎性結合組織と呼ばれるものが存在します。
疎性結合組織は、豊富な基質と薄く少ない線維と細胞からなります。
豊富な基質は粘性のゲル状をしており、潤滑油のように組織間の滑走を促しています。

 

場所によって程度の違いはありますが、血管や神経、固有受容器などは筋膜や疎性結合組織によって包まれています。

よって、血流や神経の栄養および伝達、固有受容器の機能などが筋膜や疎性結合組織の変化に影響を受けてしまうことが容易に想像できます。

 

筋膜はどこに有るの?

筋膜の位置関係は模式図のようになっています。

筋膜にもいくつか種類がありますが、トリガースクールのセミナーで扱う筋膜は大きく分けて2つ。

浅筋膜と呼ばれる表層の筋膜と、深筋膜と呼ばれる深層の筋膜です。

深筋膜はさらに、腱膜筋膜と筋外膜に別れます。

 

 

浅筋膜は表層の脂肪層と深層の脂肪層の間にあり、これらは密接につながっています。
そのため、浅筋膜レベルの筋膜調整のときには、皮ふ・脂肪層・浅筋膜を含めて調整していきます。浅筋膜を含む皮下組織の調整は、おもにホメオスタシス(恒常性)の機能を回復させる際に用います。

末梢神経の80%が自律神経線維と言われており、表層の筋膜に働きかけることによって、末梢神経を介して自律神経系に影響を与えることが可能になります。

 

動いた時に痛い、可動域が少ないなど、筋骨格系のトラブルは主の深筋膜が問題となっていることが多いです。よって、運動器の不調は深筋膜への筋膜調整で対応していくことになります。

 

模式図ではそれぞれの組織がきれいな層構造のように表していますが、
実際にはそれぞれの組織間に明確な境目はなく、線維ネットワークが組織の中まで
浸透し、組織の構成要素の一部として存在しています。